2005-01-01から1年間の記事一覧

プロイスラー「クラバート」。プロットが構築されていないようで、記述が不足だったり余分だったりするようで、きっちり構築されている。謎めいて、暗い色調で、スリリングでありながら、子どもとしての読者をわくわくさせる魔法の魅力と正義を描く。謎は残…

「おたく:人格=空間=都市」@東京都写真美術館@恵比寿ガーデンプレイス。並んでやがる。秋葉原だかどっか行けば手に入るものを陳列されてもなあ。ヴェネチアで展示するなら確かに意味あるかもだが。

短期記憶を消去することで記述が混乱する小説。

グレッグ・イーガン「万物理論」。一気に読み応えた。小さいSFアイディアにはそれほど萌えないが、メインのTOEだろう。人間宇宙論は、ありふれた幼稚な唯我論をTOEの上に堂々と理る。まあ結局はヒューマニズムというかポストモダンのどこかで見た虚構論だけ…

丸山健二「夏の流れ」。きっちり現実的な話で鋭い切れ口だが、これで長く書かれると自然主義なリアリズム小説になってしまって退屈かも。作風としては共通している部分も感じられ、やっぱ長編で長く楽しみたいかな。