ヴォネガット『これで駄目なら』の邦題について

カート・ヴォネガットの没後9年を経て、今また新刊が編まれて邦訳まで出版されることはとても悦ばしい。そういうものだ。翻訳は円城塔、帯には糸井重里という布陣で、新しい読者にも届くことが期待できる。これからも多くの人にヴォネガットの小説が読まれて…

The Original of Laura の造本が凄い

Vladimir Nabokov の The Original of Laura が届いた。 貴重な価値があるとして文学関係者らが公開を要望。存命するただ1人の遺族である息子のドミトリー氏(75)は約30年にわたって遺言を守るべきか悩み抜いた末、スイスの銀行に保管されていた原稿の…

泡坂妻夫氏のこと

今月3日、泡坂妻夫氏が亡くなった。 大好きな作家の一人だ。直木賞以後の時代物はほとんど読んでいないが、亜愛一郎も曾我佳城もS79号も、「11枚のトランプ」「乱れからくり」「喜劇悲奇劇」なども、その遊び心と奇術の素敵な世界に夢中になって繰り返し読ん…

追記 『囚人のジレンマ』

ネタばれを含むが整理しておく。 作中でウォルト・ディズニーが「アヒルのような見かけで、アヒルのように鳴き、アヒルのようにふるまうなら……そいつをドナルドと名づけよ」(p.267)と言ったのは戦時中のことである。 しかし、Wikipediaによれば(ダック・…