那須を歩く。
バスも廻っているけど、この付近は通らない。
まずは黄金の巨大神像に出くわす。拝観料を取られた。
大きいけど安っぽい。
上に登ることができて、そこから観音が見えた。
先へ進み、一応看板があるので道に入って行くと見えて来る。
周囲は田んぼで、ぽつんとこれが。拝観料不要で敷地内へ。
23m。そこそこの高さなんだけど。
先程の神像といい、ちょっと怪しげ。宇宙大玄霊?
巨大仏には有り難みが宿らないけど、これは輪をかけている。なぜだろう。
後光とか作り込んであるけど、
彫りが浅いのか。
御守か何か売っているらしき建物はあるけど、本堂的なものがないのも怪しい。
何となく落ち着かずそそくさと退散した。
高木いくの「恋」「和」
通信販売を申し込んでいたCDが届いた。イクノフが帰ってきた。
声は、変質しているのが分かる。声量は以前のようには出ていないのだが、『あすなろ』の頃もこれくらいだったか。声質に慣れてしまえば、絞り出すような歌声にはやはり聞き入ってしまう。
吉田ゐさおでなくなった曲は、高木いくの自身が書いている。ジャンスマポップとは違う。アルバムを作るにあたっては更にバリエーションを出せているだろうか。
だが、声が変わっても、曲が変わっても、イクノフの詞は健在だった。赤裸々で悲痛な、しかし美しい言葉が胸に刺さってくる。
この魔法が解けてしまうとき、
心は粉々に砕けるだろう
どこまでもどこまでも涙は
あふれ流れることだろう
でも止められない
あなたが好き
あなたが好き
「恋」
「恋」というありふれたタイトルで、以前から一筋縄では行かない恋の詞を書いてきた彼女が今、どのように表現するのか。
あなたに抱かれるためわたしは
じっと冬を生きていたわ
今 咲き誇るよ
あなたが好き
あなたが好き
もも色 薫れ
そのくちびるがふれたときわたしも
この空に舞い散るだろう
「恋」
あけすけな吐露が、もはや心地よい。
この旅の先でただあなたに会いたい・・
この体がいつか静かに眠りにつくとき、
あなたがとなりで微笑んでいる、
そんな夢を抱いてる
「和」(やわらぎ)
「希望」や「祈り」、あるいは「ただの私」に流れていた絶望と悲しみは静かに続いているのだが、逆に穏やかさを得たようにも思える。
向かわずにはいられないね
風があなたを呼ぶほうへ
歌わずにはいられないの
海を山をこの里を
「和」(やわらぎ)
「翔べ!イカロス」から続く、歌うことへの執着。彼女のペースで歌い続け、僕たちも聴くことができる。これでいいのだ。
お日さまお月さまお星さま
一応ね。
昔公開していた拙訳とも比べてみる。さすが浅倉久志さん。
The Original of Laura の造本が凄い
Vladimir Nabokov の The Original of Laura が届いた。
貴重な価値があるとして文学関係者らが公開を要望。存命するただ1人の遺族である息子のドミトリー氏(75)は約30年にわたって遺言を守るべきか悩み抜いた末、スイスの銀行に保管されていた原稿の公開を決断した。
小説は断片の形で138のカードに残され、ドミトリー氏によると、浮気な美しい妻を持ち、自殺について思いをめぐらす学者が主人公という。
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009111401000175.html
というような成り立ちであるわけなんだけど、どのようにして本にしたかというと、残された手書きのカードの下に起こされた活字が並べてある。
そして、このカード部分にはミシン目が入っていて、切り離せるようになっているのだ。
これは2冊買って1冊は切り離してカードだけ綴じるのが正しい読み方か。
ナボコフが難しいのは分かっているのでなかなか読める気はしないが、未完成の遺作において尚、未読の段階にも関わらず、ナボコフには驚かされる。息子のドミトリィが最大の理解者として流石というべきか。
Alfred A. Knopf
闘うプログラマー
Microsoft と Windows XP のことが少し好きにな…らないか。Joel Spolsky が書いたものの方が面白い。